「なんかね、おみくんは、食べてみたら意外とあまそう」
「はぁ、もう突っ込むのも飽きたわ」
今日は少し、お疲れ気味かな?
最近、おみくんを観察するのが日課になってきている。
おみくんのいやそうな顔とか、あきれたような顔、好きかも、なんて考えている。いらついてても、気がついたら絶対に返事をしてくれるところも好き。それと、おみくんが本当は、寂しがりでそれを隠し切れていないところなんかも。
最初は、なんだか口うるさくって、すぐ怒るし、正直少し苦手なタイプだな、なんて思ってたはずなんだけど。
おみくんはいつも俺に、本当に反りが合わない、テンポがあわない、なんでそうなんだよ!と怒る割に、結局はあわせてくれているのがわかって、損な性格をしているな、なんて客観的に分析している。でも、もしかしてこれって俺のせいかな?
迷惑かけてるなあ、という実感はなくもない。年下なのに、悪いなあとも思ってるよ。少しは。そういえば八木くんにも、「うみはマイペースだし、同室のやつは可哀想」なんて言われたっけ。
「おみくん」
「なに」
「なんでもない」
「はぁ?もう話しかけないでくれる」
本当は気づき始めている。教室ではいつも笑顔で人気者のおみくんを、俺が、俺だけが困らせている事実と、少しの優越感。怒ってもいい。もっと違う感情を、表情を、見せてほしい。なんて、口に出しては言わないけれど。
おみくんは、食べてみたら意外と甘そう。そんなおみくんのかわいいところ、あまいところをしっているのは俺だけで充分。